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蘭の会月例詩集7月「クリーム」







バニラアイスクリームの君は 伊藤透雪


かちかちのアイスクリームをちょっとだけ
待って少しずつ
柔らかく溶けるまで
そしたらどんなに美味しいだろう

滑る白い二の腕をそっとなでた頃を思い出したよ
たまらなくなる
滑らかなその感触を今も忘れられないのか

冷えた部屋の中で抱きしめた君の
腕の冷たさを思い出してる
君は甘くて涼やかなバニラアイスクリーム
僕の体を柔らかく包むひんやりした体
甘い声でささやき微笑む君は

あああの時 君の気持ちに向き合っていれば
背中が凍り付くような寂しい別れはなかったのに
僕は焦りすぎて 君をいつも悲しませた
今更悔いても もう帰ってはこない
君の優しさを感じていたのに
君のささやきに甘く酔いしれていただけの僕は

君の全ては夏の涼やかなバニラのアイスクリーム

もう
もう溶けてしまったんだね







― 夢 ― 九鬼ゑ女


あんまり暑いから
お昼寝したのよ あたし
そしたらね
夢を見たの

ネトネトとベトベトが出てきて
こう言ったの

まんべんなくお塗りください
手の平で薄く伸ばして
そうそう、その調子

鏡にうつしたら
あら、やだわ
真っ白なおまんじゅうみたい あたし

ネトネトとベトベトはプンプン!!

そんなに怒らないでよ
わかったわ
このまま15分 待つのね

ピピピピピーーーー
タイマーが鳴って
目が覚めたら

まぁ 大変!!
おめめも おはなも おくちも
みーんな溶けちゃって
どこかに行っちゃったの

・・・・っていう   ― 夢 ―







クリイム みまにや

何も入っていない木箱
空っぽの木箱
たまに木箱の中から
ノックする音が聴こえたり
羽音が聴こえたりするらしい


まあ噂に聞いたこと



いつも寝ぼけた事ばかり
言っているキミは
そのなかに
クリイムが住んでいると
どうやら思い込んでいるようだ



クリイム
クリイム



空っぽの木箱で
左耳を塞いでいる
キミはきっとずっと
永遠に続くであろう
無音の羽音を聴いている



クリイム
クリイム




無音を渇望しているキミは
どこか遠い国から来た
人形みたいに見える
ワタシは何だか
どうしようもない気持ちになったから
永遠の無音を誘きだして
静けさを詰めて標本にした



永遠に
逝く無音
逝く羽音



標本に朱色のリボンをつけて
キミの右脳へと飛ばした



クリイム
クリイム
無音の羽音
永遠の羽音



 







クレンジング 宮前のん

>こっちに来る?って
尋ねるのが3分遅いよ
もうクレンジングクリームは
たっぷりと渦を巻いて
私の頬の8割を
侵略している
化粧は私の戦闘服
武装解除後のお誘いは
ご遠慮願いますが
ダーリン



あん、もう。

 


 

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